この記事では、映画「グッド・ウィル・ハンティング」より、心に響いた名言をご紹介します。
本記事を読んでいただき、より深く作品を楽しむための一助となれば幸いです。
※この記事は、映画「グッド・ウィル・ハンティング」のネタバレを含みますので、ご注意下さい。
ネタバレなしの簡単なあらすじや、感想をご覧になりたい方は、下の記事をどうぞ。
映画グッドウィルハンティングの名言集
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より、心に残った名言をご紹介します。
名言①:君って人間に興味があるから
ロビン・ウィリアムズが演じる心理学者ショーン・マグワイヤが、主人公ウィル・ハンティング(マット・デイモン)にかけた言葉です。
他人に対して心を閉ざしてしまったウィルでしたが、この言葉をきっかけに、少しずつショーンに対して自分のことを話し始めます。
君自身の話なら喜んで聞こう
君って人間に興味があるから
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より
主人公のウィルは、何を聞かれても自分のことを話そうとしません。
少年時代に受けた継父からの暴力が原因で、心を閉ざしてしまっていたからです。
そのため彼は、何か人に尋ねられると、すべて「本から得た知識」を返していました。
たとえば次の通り。
- 美術の話 → 美術本の知識
- 戦争の話 → シェイクスピアを引用
- 愛の話 → 愛の詩を暗唱
なぜ彼がこのような行動を取っていたかと言うと、他人から拒否されることを恐れていたからです。
彼にとって本の知識は「自分を守る盾」であり、知識で武装しさえすれば、誰からも傷つけられることがないと信じていたんです。
しかし、ショーンはそんなウィルを「生意気なおびえた少年」と一刀両断します。
そして、ウィルに「お前は本当の愛や悲しみを知らない」と強い口調で語りかけ、「あとは君次第だ」とだけ言い残してその場を立ち去りました。
この言葉を聞いたウィルは、少しずつではありますが、ショーンや恋人のスカイラーに自分の本音を伝えようと努力しはじめます。
名言②:完ぺきな自分を壊したくない?
こちらも、心理学者ショーンがウィルに投げかけた言葉です。
徐々に自分のことを話し始めたウィルでしたが、長年の癖のせいで、つい自分の本音とは違う言葉が口から出てしまいます。
これ以上人から傷つけられたくないウィルは、自分の本音を偽ることで「完ぺきな自分」を演じようとしていたからです。
ある日「好きな子がいる」と打ち明けたウィルに対し、ショーンは「電話しろよ」と言いますが、ウィルはいつものように話をはぐらかし始めました。
そんな彼に対し、ショーンは「完ぺきな自分を捨てる勇気を持て」と諭します。
君も完ぺきな自分を壊したくない?
超すばらしい哲学だ
“誰とも本気で付き合わず一生を過ごす”
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より
本当は他人からの愛が欲しいはずなのに、傷つくことを何より恐れ、一歩を踏み出せずにいたウィル。
しかし、ショーンは「完ぺきな自分を捨てて相手に飛び込まなければ愛を受けることができない」と、彼に伝えたのです。
名言③:答えは自分で探すんだ
ウィルは、あらゆる物事に対して「答えは本に書いてある」と考えていました。
生きていくためには本に書いてある知識さえあれば十分であり、人を愛することも、知らない土地に出かけることも必要ないと信じていたのです。
ウィルにとって、それが最も自分が傷つかずにすむ方法だったからです。
しかし、そんな生き方をショーンは否定します。
本に求めている答えは書いていないし、自分自身にも教えることができないからです。
真実の答えにたどり着くには、実際に飛び込んでみて自分で探すしか方法はないんだと、ウィルに語りかけます。
君だって完ぺきには程遠い
彼女だって完ぺきじゃない
だが問題は君らが互いにとって完ぺきか
そこが大事なんだ
それを確かめるためには飛び込んでみるほかない
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より
ショーンはセラピーを通して、ウィルに繰り返し「勇気をもって相手に飛び込むことの大切さ」を語ります。
名言④:宝くじの当たり券を現金化する度胸がないんだ
この言葉は、ウィルの親友チャッキーのものです。
ウィルはチャッキーに「ずっとこの町で工事現場の作業員として働くつもりだ」と話しますが、そんなウィルに対して、チャッキーは語気を強めながら次のように話します。
俺は50になって工事現場で働いててもいい
だがお前は宝くじの当たり券を持ってて
それを現金化する度胸がないんだ
お前以外の皆はその券を欲しいと思ってる
それをムダにするなんて俺は許せない
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より
ここで言う「宝くじの当たり券」とは、ウィルが持っている「天賦の才」のこと。
つまり、ありとあらゆる難問を簡単に解いてしまう、人並み外れた能力のことです。
チャッキーは、生まれ持った才能を持て余し、自分たちと「つるんで」いる親友のことをずっと心配していました。
ウィルの才能があれば、どれだけ大きな会社でも簡単に就職できるはずだからです。
しかし、ウィルには街を出てチャッキーたちと離れ離れになる勇気がありませんでした。
チャッキーにとって、ウィルは大の親友ですから、ずっと一緒にいたかったのが本音でしょう。
しかし、親友の将来を思えばこそ、あえて厳しい言葉でウィルを突き放そうとしたのだと思います。
名言⑤:君は悪くない
映画「グッド・ウィル・ハンティング」の中でも、もっとも有名であろう言葉のひとつです。
ショーンはウィルに何度もこの言葉を投げかけ、ついにウィルは「おれを許して」と言って泣き崩れます。
君は悪くない
映画「グッド・ウィル・ハンティング」より
ウィルは、継父から日常的に暴力を振るわれていました。
そして、そのことがトラウマとなり、ずっと自分を責め続けていたのです。
同じように虐待された経験を持つショーンは、彼に対して「君には何の責任もないんだ」と、諭すように何度も語りかけました。
「君は悪くない」の言葉の意味については、下の記事でより深く考察していますので、よければあわせて読んでみて下さい。
映画グッドウィルハンティングの名言まとめ
今回は、映画「グッド・ウィル・ハンティング」より、心に響いた名言をご紹介しました。
正直に言うと、本作品を一度観ただけでは、あまり意味を理解することはできませんでした。
しかし、2回、3回と鑑賞してみると、主人公の行動の意味や、登場人物の言葉の意味が徐々に理解できるようになりました。
本記事を読んでいる方も、何度か繰り返し観てみると、本作品が名作と言われる理由がわかるのではと思います。