グッド・ウィル・ハンティングで、ロビン・ウィリアムズが扮する心理学者のショーンが、ウィルに「君は悪くない」って何度も言ってたけど、あれってどういう意味なんだろう?
映画「グッド・ウィル・ハンティング」は、心に深い傷を負った青年ウィルが、ある心理学者によるセラピーを通じて、徐々に自分を取り戻していく感動のストーリーです。
本作品をご覧になった方の中には、物語の最後の方でショーンがウィルに言った「君は悪くない」という言葉の意味について、あまりよくわからなかったという人もいるでしょう。
そこでこの記事では、心理学者ショーンが何度も言った「君は悪くない」という言葉の意味を考察したいと思います。
※本記事は、映画「グッド・ウィル・ハンティング」のネタバレを含みますのでご注意下さい。
ネタバレなしの簡単なあらすじや、感想をご覧になりたい方は、下の記事をどうぞ。
【グッドウィルハンティング】「君は悪くない」の言葉の意味とは?
「君は悪くない」とは、自分のことを「愛される価値がない人間」だと思い込んでいるウィルに対する許しの言葉です。
心理学者ショーンが何度も「君は悪くない」と語りかけたことで、抑えつけていたウィルの感情が溢れ出しました。
ウィルは自分を「愛される価値のない人間」だと思っていた
物語の中で、衝撃の事実が明らかになります。
なんと主人公のウィル・ハンティングは、継父から日常的に暴力による虐待を受けていたのです。
その出来事がきっかけとなり、彼は自分のことを
- ダメな人間だ
- 周りから必要とされていない
- 愛される価値のない人間だ
と思い込むようになっていました。
人間は、このような自己否定に陥いると、自分に対して「幸せになる許可」を出せなくなります。
なぜなら、自分には愛を受け取る資格がないと思い込んでいるからです。
そのためウィルは、人から褒められたり、好きな人から「愛してる」と言われたりしても、素直に受け取ることができずにいました。
「君は悪くない」は、幸せに生きることを許可する言葉
そんなウィルにとって「君は悪くない」という言葉は、他人を愛し、そして愛されることを許可する言葉です。
ウィルは継父からの虐待によって、自分自身を否定するようになってしまいました。
そして、自分を許せなかった彼は、怒りの矛先を自分自身にだけでなくまわりにも向け始めます。
その結果、毎日のようにケンカに明け暮れ、鑑別所入りを繰り返すようになってしまったのです。
しかし、ショーンから「君は悪くない」という言葉をもらったウィルは、「自分には幸せに生きる価値があるんだ」と気づきます。
自分に対して初めて優しい気持ちを向けることができた彼は、やがてまわりの人たちにも愛や思いやりの心を持てるようになります。
そして、自分の気持に素直になれた彼は、恋人のスカイラーがいるカリフォルニアに向けて旅立ちました。
【グッドウィルハンティング】「君は悪くない」の意味まとめ
今回は、映画グッド・ウィル・ハンティングより「君は悪くない」というセリフの意味について書きました。
幼い頃から自分を否定し続け、深い傷を負っていたウィルでしたが、心理学者ショーンの「君は悪くない」という言葉のおかげで、幸せな人生への一歩を踏み出すことができたのです。