映画「トゥルーマンショー」主人公の最後のセリフの意味とは？

2024年5月3日

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映画「トゥルーマンショー」で、主人公が最後に言ったセリフ（こんにちは、こんばんは）の意味が知りたい…

映画トゥルーマン・ショーは、主人公の次のセリフで幕を閉じます。

In case I don’t see you, good afternoon, good evening, and good night.

会えなかった時のために、「こんにちは」と「こんばんは」、そして「おやすみ」も
映画「トゥルーマンショー」より

このセリフは、冒頭のシーンでも登場する「トゥルーマン・ショー」では恒例のあいさつ。

しかし、本作品をご覧になった方の中には、「最後のセリフの意味がわからない」という方も多いでしょう。

そこでこの記事では、トゥルーマンが言った「最後のセリフの意味」について考察したいと思います。

なお、本記事は映画「トゥルーマン・ショー」のネタバレを含みますのでご注意下さい。

ネタバレなしの感想やあらすじを先に読みたい方は、下の記事をどうぞ。

【トゥルーマンショー】最後のセリフ（英語バージョンも）

映画「トゥルーマンショー」は、主人公トゥルーマンが言った次のセリフ（挨拶）で幕を閉じます。

In case I don’t see you, good afternoon, good evening, and good night.

会えなかった時のために、「こんにちは」と「こんばんは」、そして「おやすみ」も
映画「トゥルーマンショー」より

このセリフは、毎朝トゥルーマンが向いの家の住人に向かってする定番の挨拶で、トゥルーマンショーの視聴者にとっても馴染み深い挨拶になっています。

では、なぜ彼が「こんにちは」「こんばんは」「おやすみ」とまとめて挨拶をしていたのでしょう？

その理由は、トゥルーマンはずっと「外の世界に出たい」と考えていたからです。

つまり、いつ自分がいなくなっても良いように、向かいの住人に1日分の挨拶をまとめて行なっていたんです。

トゥルーマンは、自分の生まれ故郷「シーヘヴン島」を出て、外の世界（海外）を見たいと考えるようになっていました。

物語の中でも、彼は親友のマーロンに向かってその願望を語っています。

僕は外へ出たい

今の仕事を辞め

このシーヘヴンを出てく
映画「トゥルーマンショー」より

日に日に「外の世界」への憧れが強くなっていくトゥルーマン。

しかし、奥さんや周囲の人からの「邪魔」により、計画を実行できずにいました。

トゥルーマンが「外の世界」に出てしまうということは、番組の終わりを意味するからです。

そんな事情は知るよしもなく、周囲から不自然な妨害を受けながらも、トゥルーマンは「外の世界に出たい」という思いを強く抱いていました。

トゥルーマンが「外の世界」に出たいと考えていたもう一つの理由が、大学時代に知り合った初恋の女性（ローレン）の存在です。

トゥルーマンは結婚していましたが、彼はずっとローレンのことが忘れられず、彼女に会うためにフィジーへ行きたいと考えていました。

トゥルーマンとローレンとの出会いは、大学生のときです。

お互い惹かれ合う二人でしたが、ある日彼女がトゥルーマンに番組のことをバラそうとした瞬間、とつぜん一台の車が現れ、強制的に彼女を連れ去りました。

その際、マーロンの父を名乗る男が「彼女は心の病気だからフィジーで療養させる」と語っていたため、トゥルーマンは彼女に会うためフィジーへ行こうと考えていたんです。

先述のとおり、トゥルーマンが毎朝欠かさずに行なっていた「こんにちは、こんばんは、そしておやすみ」のセリフは、「あなたたちとは二度と会えないかもしれない」という意味が込められた挨拶です。

トゥルーマンは、次の2つの理由で「自分はいつかこの土地からいなくなるだろう」と考えていました。

礼儀正しく真面目な性格のトゥルーマンは、突然自分が海外へ旅立ってもいいように、相手に失礼がないよう1日分の挨拶を欠かさなかったのです。

トゥルーマンが物語の最後に残した「会えなかった時のために『こんにちは』と『こんばんは』そして『おやすみ』」というセリフは、トゥルーマン・ショーを観ている視聴者に向けた「別れの挨拶」です。

シーヘヴンの「海の端」にたどり着いたトゥルーマンは、番組用に作られたセットを脱出し、「外の世界」へと歩き出しました。

それは、トゥルーマンショーの終わりを告げるものであると同時に、視聴者とのお別れも意味します。

しかし、トゥルーマンを番組で見ることはなくなっても、「外の世界（現実社会）」で出会う可能性があります。

そのため、トゥルーマン「あなたたちとは二度と会えないかもしれない」という、含みを持たせた挨拶をしたのでしょう。

今回は、映画「トゥルーマン・ショー」において、主人公が言った最後のセリフの意味について書きました。

ずっと「外の世界」と「初恋の女性」に憧れを持ち続けた主人公トゥルーマンは、その挨拶のとおり、みんなの前から旅立ちました。