映画「キャストアウェイ」では、チャックが無人島から脱出したあと、ずっとクジラが付いてきていましたよね。
本作をご覧になった方の中には「クジラが登場したのは何か意味があるのかな?」と感じた人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、映画「キャストアウェイ」に登場するクジラの意味や役割について考察します。
なお、本記事は映画「キャストアウェイ」のネタバレを含みますのでご注意ください。
映画「キャストアウェイ」のクジラの意味と役割
映画「キャストアウェイ」で登場するクジラは、チャックに「重要な転機」を知らせてくれる役割を果たします。
クジラは合計3回、チャックの目の前に姿を現しました。
特に次の2つは、チャックにとって「大きな転機」となります。
- ウィルソン(バレーボール)が流されそうになったとき
- コンテナ船がそばを通ったとき
ウィルソンを固定するロープが外れたことを知らせた
キャストアウェイって映画で無人島に遭難した主人公が自身の正気を保つためにボールに血で顔を書いて「ウィルソン」って名前をつけて話し相手にすんのよ
— 鉢 (@9NZ7hagej) June 27, 2019
なんか現代人が独り暮らしの部屋に戻った時にフィギュアやポスターに「ただいま」とか話し掛けるのはもう正気を保つためにギリギリなんだと思う pic.twitter.com/50QZAM82O3
ウィルソンが海に流されそうになったとき、クジラは気を失ったチャックに潮をかけて起こそうとしました。
無人島でずっと独りだったチャックにとって、ウィルソンは唯一の話し相手。
もちろん、クジラはそんなことを知る由もありません。
しかし、ウィルソンを固定したロープが外れたとき、クジラは大きな鳴き声を上げながら、まるでチャックに「ウィルソンが流されたよ!」と伝えるように、彼に潮を吹きかけました。
クジラのおかげで目を覚ましたチャックでしたが、時すでに遅し…。
結局ウィルソンは大海原に流されてしまいました。
コンテナ船がそばを通ったことを知らせた
今回チャックにとって最大の転機となったのは、漂流するイカダのすぐ近くをコンテナ船が通ったことです。
このときチャックはイカダの上で眠っていましたが、クジラが再び潮を吹きかけたことで、彼は目を覚まし、奇跡的に命拾いすることができました。
唯一の友であるウィルソンを失い、暴風雨と荒れ狂う波でボロボロになったイカダに、生きる希望を失いかけていたチャック。
しかし、またしてもクジラのおかげで目を覚ましたチャックは、偶然通りかかったコンテナ船に救助され、命拾いすることになります。
クジラは遊んでいただけ?
クジラは、チャックとウィルソンの関係や、彼が漂流して助けを求めていることを知っているはずがないので、単に「遊んでいただけ」とも考えられます。
でも、人間と同じく「苦悩をする動物」とも言われるクジラは、もしかすると漂流するチャックを見て「助けてあげよう」と思ったのかもしれません。
いずれにせよ、大海を漂流したチャックは、クジラの「護衛」のおかげで九死に一生を得ることとなりました。
映画「キャストアウェイ」のクジラの種類は?
以下の特徴から「ザトウクジラ」だと思われます。
- 尾びれの先端がギザギザしている
- 尾びれの裏に白とクロの模様がある
- 上アゴと下アゴにコブ状の隆起がある
ザトウクジラの特徴
ザトウクジラは、体長が11~15m、体重が30トンほどの中型のクジラ。
尾ビレは3~4mほどで、胸ビレが長く、上アゴと下アゴに「フジツボ」に覆われたコブ状の隆起があるのが特徴です。
ちなみに、ザトウクジラの生息域は北半球から南半球までと広く、チャックが漂流した太平洋の海にも生息します。
毎年12月~4月になると、日本近海でもザトウクジラを見ることができるんですよ!
好奇心が旺盛な「歌う」クジラ
ザトウクジラは、とても好奇心が旺盛なクジラとして知られています。
また、かれらは歌うように鳴き声を出すことから「歌うクジラ」とも呼ばれています。
映画「キャストアウェイ」では、低く歌うような鳴き声で、海を漂流するチャックに近づいて来ていましたよね。
ザトウクジラの実際の鳴き声を収録した動画がありました。
もしかすると、好奇心が旺盛なザトウクジラは、イカダで漂流する人間が珍しくて近づいてきたのかもしれませんね。
まとめ
今回は、映画「キャストアウェイ」に登場するクジラの意味や役割について考察しました。
クジラはチャックにとっての「重要な転機」を知らせる役割を担い、結果としてチャックの命を救うことになりました。
唯一の友であるウィルソンが流され、生きる希望を失いかけていたチャックでしたが、ザトウクジラの人懐っこい性格のおかげで命拾いできたのだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*)!